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第20回 若年性認知症について考える⑤

5回シリーズでお伝えしてきた「若年性認知症について考える」もいよいよ今回で最終回。最後にお伝えしたいのは、読者の皆さんに若年性認知症という病気に対する理解をもっと深めてほしいということ。世間一般の理解度は決して高くはないからです。この機会に、若年性認知症にかかって苦しんでいる患者様との向き合い方を考えてみませんか。

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オレンジリングってなあに?

皆さんはオレンジリングをご存じですか?
おそらく「知ってる!」と答えてくれた人より、「知らないなあ…」と答えてくれた人のほうが多いのではないでしょうか。
オレンジリングとは、認知症サポーターである目印なんです。
その答えを聞いて新たな疑問がわいてきますよね。「認知症サポーターってなに?」って。
ぜひとも皆さんに知ってもらいたいので、順を追って紹介していきますね。
まずは認知症サポーターについて説明しましょう。認知症サポーターとは、「認知症に関する正しい知識と理解を持ち、地域や職場で認知症の人や家族に対して、できる範囲で手助けをする人」のこと。認知症サポーター養成講座という90分ほどの講座を受講するとなれるのです。ちなみに2019年3月31日現在、全国で約1144万人がサポーターとなっています。
オレンジリングとは、認知症サポーターになった証として、養成講座受講後に渡されるオレンジ色のリストバンド。これをつけている人は、認知症への理解が深い人ということになるのです。

認知症サポーターに期待すること

このオレンジリングの運動を展開しているのは、全国キャラバン・メイト連絡協議会。認知症になっても安心して暮らせるまちづくりを目指しているそうです。
厚生労働省もこの運動を支援していて、認知症サポーターに対し、
①認知症に対して正しく理解し、偏見をもたない。
②認知症の人や家族に対して温かい目で見守る。
③近隣の認知症の人や家族に対して、自分なりにできる簡単なことから実践する。
④地域でできることを探し、相互扶助・協力・連携・ネットワークをつくる。
⑤まちづくりを担う地域のリーダーとして活躍する。
といったことを期待しているそうです。
実は私もオレンジリングを持っています。もちろん、養成講座を受講したからなんですが、実はフロンティアの介護には、この養成講座の講師を務めている人がいるんです。
彼女からいろいろな話を聞いて、私もオレンジリングの趣旨に賛同。ぜひ多くの人に認知症のことを知ってほしいと思っています。

もっと多くの人にオレンジリングを知ってもらいたい

認知症の中でも、とくに若年性認知症は、まだまだ世間一般の認識がそれほど高くないようです。
例えば、仕事盛りの40代のサラリーマンが発症すると、指示された仕事を忘れたり、同じことを何度も繰り返し話したり、周囲に迷惑をかけてしまうことになりますが、そんな時の周囲の反応は「あいつ、頭おかしくなったのでは」といったものが多いよう。
進行度合いの軽いうちに、専門医を受診し、きちんと治療をすれば職場復帰だってできなくはないのに、精神疾患を疑われて精神科にかかるなんてこともよくあるそうです。中には表札をはずして、世間からの目を逃れるようにして暮らす人もいるのだとか…。
こうした偏見がまかり通らないようにするため、認知症についての理解を深めるのが、オレンジリング運動の狙いです。
養成講座は地域や職場、学校の単位で受講できるので、ぜひ運動に参加したいという人は受講してみては。
実際に講師をしている同僚によると、受講された大半の方から「認知症という言葉は知っているが、どういう病気なのかは初めて知った」といった声がよく聞かれるそうです。
まちを歩く人の手元を見ると、多くの人がオレンジリングをはめていて…。
今すぐという訳にはいかないかもしれませんが、いつかこんな日が来るといいなと心から願っています。